中古一戸建てを探す際、一番注意すべき点は建物ではなく土地の形状や道路付です。新築一戸建てと違い中古一戸建ては建替えができない場合があります。そのあたりを詳しく説明していきます。
建物よりまずは土地
中古の一戸建てを見学する際どうしても綺麗か、汚いか、傾いていないか、シロアリはなど建物に目が行きがちです。特に昭和に建築された物件を検討する際は建物よりも土地の道路付や形状を確認することが大切になってきます。今の建物を生かしてそのままお住まいになられる場合でも、やはり将来建替えの時期がやってきます。「私は一生建替えずに住む!」と思われている方も長い人生、思わぬ事情で家を売却しなければならないこともあるかもしれません。いずれにしても、建替えできる物件(土地)かどうかは非常に重要な要素になってきます。
道路幅員と間口
建築基準法では4メートル以上の建築基準法上の道路に2メートル以上土地が接していることが建築の条件となっています。簡単に言うと道路が4メートルあって、間口が2メートルある土地には家を建ててよいですよということになっています。これは主に防災の意味でできた基準です。災害が起こった時に間口が狭すぎると逃げ遅れ2次災害の恐れがあるからです。そのため、道路に接していなくても周辺に広い空き地があれば建築できる例外もあります。とはいえ、一般的には道路幅4メートル以上間口が2メートル以上というのが基本的な考え方ですので、「この道路せまいな」とか「玄関までの道狭!!」と違和感をもった場合は不動産屋さんに確認されることをおすすめします。
建築基準法上の道路
あとややこしいのが建築基準法上の道路?です。これは道路に「ここは建築基準法上の道路ですよ」とも書いてくれていませんし、こんな感じであれば気を付けてくださいといったサインもありません。「じゃどうすんねん!」という話なのですが、まっとうな不動産会社の方は教えてくれます。仮にその場で言われなくとも、購入前に必ず「重要事項説明」が行われますので、その書類には必ず記載されています。記載されていなければそこの不動産会社さんから購入されるのはやめられた方がいいと思います。
既存不適格
「でもなんで今建物が建っているの?」という疑問を頂かれた方は非常に鋭いですね。そうなんです。建築できない土地なのになぜ今建物が建っているのか。それは今の建築基準法と昔の法律が違うからなんですね。今建っているものを壊せとは言えませんからそのままにしていますが、建替えの際は家は建てれませんよという話です。不動産用語で既存不適格物件と言います。
とにかく昔に建てられた家ほど「道路幅4メートル以上」「間口2メートル以上」を注意して物件を検討してみてください。